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ビジネスの疫学

疫学をビジネスに応用することは可能でしょうか?

ウィキペディアではこう解説されています。

「商品の販売事由を分析し、販売促進に役立てる学問。しかし、この分野において根本的な意味で疫学はほとんど用を成さない。なぜならば、疫学は自然科学であるため再現性のある現象を対象とするが、商品の販売という社会現象において再現性を見いだすことは極めて困難だからである。」

ぼんやりとはわかる気がするのですが・・・

グーグルで検索しても、それらしき文献や書籍は見つかりませんでした。

ならば試しに自分で考えてみました。

縦軸を施策にとり、横軸を買うかどうかで表にしてみます。

割引と購買の関係

この例でまず気付くことは、“割引したから買う”ということは、明らかに因果関係がありますから、その証明には役に立たないということです。

但し、割引の効果を測るうえでは意味がありそうです。

4つの項目を順に見ていきましょう。

■(ア)・・・施策の効果あり?

■(イ)・・・商品に興味がないか、それでも高いと判断している。

■(ウ)・・・商品に魅力を感じており、割引の必要がない。

■(エ)・・・商品に興味がないか、高いと判断している。

ここで2つ重要なことに気がつきました。

この分類では、その商品の認知度が100%であることが前提となることです。

しかし、実際には特定の人がその商品を知っているかどうかを知ることは非常に困難です。

割引よりも宣伝が足りないだけかもしれません。

そして、割引する前と後を同時に測定することができるものと、できないものがあることです。

定価販売の店とディスカウントストアを比べることはできますが、統一料金のものは無理です。

従って、同時に測定できないものは、過去のトレンドと割引後のトレンドを比較し、買う人が増えて初めて施策の効果があるといえるのです。

また、実際には収益性を加味して考えなければなりません。

次の例は縦軸を地域にしていますので、同時に測定できます。また、東京だから買うという因果関係も不透明です。

地域と購買の関係

立地、販売店舗数やプロモーションの影響を無視できるのは、インターネット販売です。

傾向を正しく分析するには最適の販売方法です。

しかし、仮に東京のほうが購買率が高いという結果が出たとしても、買うことの因果関係の証明にはなりません。

つまり、東京は○○○だから買う、の○○○が因果関係になるわけです。

その商品にどのような地域特性が見出せるかが鍵です。極端な例であれば納豆とか(笑)

ビジネスに疫学を応用するのは難しいですが、疫学的な考えそのものには十分意味があるといえるでしょう。

また、インターネット上のマーケティングは、もっと応用できる可能性を秘めていることも分かりました。
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テーマ : マーケティング
ジャンル : ビジネス

プロフィール

gaku+

Author:gaku+
ニックネーム GAKU(本名:まなぶ)
1974年生まれ B型 水瓶座
平成6年から都内の某放送通信系企業に就職
技術・営業・企画と携わり現在に至る

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