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【続】過去に見た夢

一番の問題。

それは、何度試しても究極の味にたどり着けないということでした。

というより、究極どころか、それなりに美味しいと思うスペイン料理屋で食べるパエリアの味ですら、ほど遠い感じでした。

都内のスペイン料理屋は、片っ端から食べ歩きました。

店によって味付けや具の中身は様々です。

お店を色々と食べ歩きましたが、一番美味しいと思ったのは、実は通販で買った冷凍のパエリアでした。

冷凍といっても、大手の冷凍食品メーカーが作るピラフみたいなイメージのものではなく、ちゃんと大きなパエリアパンで作り、使い捨て容器に移して瞬間冷凍したものでした。

冷凍でここまでの味が出せるのであれば、絶対にできると信じていました。

味付けを試行錯誤する中、もう一つ大きな問題がありました。

それは、パエリアは本来、生米を煮るところから始めるため、どうしても調理時間が長くなってしまう点です。

お店でパエリアを注文すると、「少々お時間をいただきます」と言われるのはそのためです。

宅配でやる場合は、さらに配達時間を考慮しなければならないため、短時間で届けるためには、途中まで炊いておくとか、作っておいてオーブンで焼くなどの工夫が必要です。

調理以外のことは比較的見通しが立ちましたが、一番肝心な商品が完成するめどが立ちません。

サラリーマンを続けながら、毎日パエリアばかりを作って食べるという生活が続くはずもありません。

そこで、ほかのサイドメニューに挑戦しました。スペイン料理本と睨めっこを続けながら。

スペインでは“タパス”と呼ばれる“おつまみ”もメニュー豊富です。

トルティージャ、マッシュルームのアヒージョ、タコのガリシア風、いわしの酢漬け、スペイン風ミートボールなど、こちらは結構美味しくできました。

しかし、メインのパエリアの味は今ひとつのまま。

そして次第に気持ちはパエリアよりもタパスに移っていきました。

料理本の写真にあるようなタパスのお店もいいなと思うようにもなりました。

今でこそ、スペインバルは都内を中心に店舗が増え、結構な賑わいですが、当時はまだ気軽に入れるようなお店は少なかったです。

とうとう気持ちは宅配パエリアからスペインバルに完全にシフトしてしまいました。

スペインにも旅行へ行き、本場のスペインバルを堪能しました。

さすがに本場は違います。

マッシュルーム専門のバル、いわしの酢漬け専門のバルなどがあって、はしごして楽しめるようになっています。

専門店とあって味は抜群です。日本のお店では決して味わえません。素材が違うというのも大きいでしょう。

料理の奥深さを知りました。

日本に帰国してからは、味の基礎となる“ダシ”を学びたいと思い、あらゆるジャンルの“ダシ”の取り方についての専門書を買いました。

そこで目の当たりにしたのは、プロの料理人の魂と根性でした。

和食、洋食問わず、素材へのこだわり、下ごしらえへのこだわり、丁寧でこまめなアクの取り方、長時間にわたる火の管理など、そもそも家庭の小さな調理器具でちまちまできるような話ではありません。

それでも鶏ガラを処理して小さな鍋でスープを作ってみたりしました。

しかし、それもイマイチ。

“自分は一体何がしたいんだろう?”

そんな疑問が頭をよぎります。

決して料理人になりたかったわけではありません。

毎日長時間に渡り、寝る間を惜しんで仕込みを繰り返すなんて自分にはとても無理と思いました。

こうして結局中途半端なまま挫折してしまったわけです。

元々は経営をして儲けたかったのが、途中で軸がブレ、迷走してしまいました。

またそれ以前に誰の協力もなしに全部自分一人でできると過信したことも間違いだと気づきました。

この失敗は今のサラリーマン人生を送るうえでも深い教訓となっております。
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テーマ : 独立・開業
ジャンル : ビジネス

プロフィール

gaku+

Author:gaku+
ニックネーム GAKU(本名:まなぶ)
1974年生まれ B型 水瓶座
平成6年から都内の某放送通信系企業に就職
技術・営業・企画と携わり現在に至る

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