最近本屋に立ち寄って買う本は、文庫本が多くなりました。
価格が安いということもありますが、ハードカバーの自己啓発書やビジネス書は、題名は違っても、内容は似たものが多く、知識の幅、視野の幅を広げるには、もっと違う分野の本も読まないといけないと考えるようになったからです。
私は、小説はほとんど読んだことがないのですが、トライしてみようと思い、人気作家の伊坂幸太郎さんの本を買いました。

まだ半分ぐらいまで読み進めたところですが、小説も面白いもので、特に情景や心理を描写するときに使われる比喩の表現がとても勉強になります。
たとえば、こんなフレーズが出てきます。
「床屋が髪の毛を救わないように、私は彼女を救わない。それだけのことだ。」
「足元で、地面が舌なめずりをするかのような音が鳴る」
こんな文章表現を思いつく想像力に脱帽です。
文章表現が小説の命なら、お笑い芸人は“しゃべり”が命です。
「人志松本のすべらない話」は、毎回欠かさず観ているのですが、この番組が人気の理由は、面白い話が聞けるからという単純なものではないような気がします。
“お笑い界の総合格闘技”というキャッチフレーズが示す通り、お笑い芸人たちの卓越した話の技術に魅せられるからだと思います。
実話でそれほど面白い話などめったにあるものではありませんし、ましてや、小学生の頃の話などよく思い出せるものだなぁとつくづく感心します。
普段から常に“笑い”に対するアンテナを張っていなければ、絶対に無理でしょう。
話の内容が料理でいう素材だとすれば、それをどう調理するかがお笑い芸人の腕の見せ所。
表情や声の抑揚、間の取り方、目線の配り方、ジェスチャーなどを駆使して、その時の心理描写や情景描写をうまく表現します。
際立った表現力に人は惹きつけられる。
才能による部分も多いとは思いますが、身につけることができたらどれほど素晴らしいことでしょうか。
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